キャバクラ開業に必要な資金・資格・申請や知っておきたいポイントを解説

キャバクラ開業に必要な資金や資格・申請の手続き、資金調達の方法、カラオケ導入のポイントまで徹底解説。キャバクラ開業の流れと成功のための運営ポイントをお伝えします。

キャバクラの開業には、資金計画から資格取得、営業許可の申請まで、多岐にわたる準備が必要です。また、開業後の安定した運営には、コンセプト設定やキャストの管理、効果的な集客戦略も欠かせません。この記事では、キャバクラ開業に必要な資金内訳や資金調達の方法、開業に必要な資格と届け出、カラオケ導入に関するポイントなど、開業準備から運営のコツまでを網羅的に解説します。これからキャバクラの開業を目指す方は、ぜひ参考にしてください。

キャバクラ開業に必要な資金

キャバクラ開業に必要な資金相場は500万円〜1,500万円です。立地などによっても必要な資金は異なりますが、立地や内装費用によっては2,000万円を超えることもあるでしょう。
キャバクラ開業に必要な資金の内訳は以下の通りです。

例として、家賃30万円の物件を借りた際の開業資金をシミュレーションします。

※時給5,000円で5時間勤務した場合、20日間勤務で一人当たり50万円で試算
※別途カラオケをレンタルする費用などがかかります。

キャバクラを開業するためには、物件取得費用、内装費用、設備費用、そして運転資金の4つの主要な費用項目を計画することが必要です。

家賃を30万円と仮定した場合、上記の表の通り、保証金や礼金、内装・設備投資、運転資金など、総額で約988万円が必要になると見込まれます。ここでは一般的な目安を提示していますが、具体的な費用は事前の見積もりや現地調査によって確認することが大切です。

実際の開業資金は、希望する店舗の条件や内装のクオリティ、使用する設備の種類によっても変動するため、余裕を持った資金計画を立てることが重要です。

キャバクラの開業資金を調達する方法

キャバクラの開業にはまとまった資金が必要ですが、自己資金だけではまかないきれない場合も少なくありません。キャバクラの開業資金を調達する方法は、主に以下が挙げられます。

• 銀行からの融資を受ける
• 日本政策金融公庫から融資を受ける
• 親族・友人からの借り入れ
• クラウドファンディング

これらの資金調達方法は、それぞれ異なる特徴とメリットがあり、状況に応じて適切な手段を選ぶことが大切です。銀行や日本政策金融公庫の融資は、しっかりとした事業計画をもとに審査を受ける必要があり、キャバクラの場合、一般的な飲食店よりも審査が厳しくなる可能性が高いです。しかし、長期的な返済計画を立てられる点では安定しています。

親族や友人からの借り入れは返済における負担が軽減されやすい一方で、トラブルにつながりやすいため、契約書を作成しておくことをおすすめします。

クラウドファンディングは、開業に向けたプロジェクトを通じて支援者を募るため、早期の認知拡大や開業後のファン獲得につながる可能性もあります。
どの方法を選ぶ場合でも、しっかりとした資金計画を立て、開業後の経営も見据えた無理のない調達を心がけましょう。

キャバクラ開業に使える助成金・補助金

キャバクラ開業にあたり、助成金や補助金を活用したいという方も多いのではないでしょうか。しかし、執筆時（2024年11月現在）ではキャバクラ開業に使える助成金・補助金はありませんでした。

ここでは、開業で使われることの多い各補助金についてキャバクラ（風営法対象事業）がどのような扱いになっているかを紹介します。

• 小規模事業者持続化補助金
• 創業助成金
• IT導入補助金

小規模事業者持続化補助金では、風営法対象事業は以下のように扱われています。

明確にキャバクラが当てはまる風営法の1号営業については書かれていませんが、マージャン店などの4号営業や性風俗関連特殊営業は記載されているため、NGである可能性が高いです。

東京都が行っている創業助成金では、助成金の対象外となる店舗として以下のように扱われています。

法律第122号の第２条では、

とされているため、キャバクラが該当するため使えない可能性が高いです。

IT導入補助金でも同様に、申請の対象外となる事業者として、下記の記述がありました。

キャバクラは対象外となっていることはもちろん、現時点でいずれかを営んでいる場合には申請ができなくなっています。

キャバクラ開業に必要な資格と届け出

キャバクラを開業するためには、法的に必要な資格や届け出が必要となります。これらを取得することで、営業活動を行う準備が整い、適切な管理・運営が可能になります。以下に、キャバクラ開業に必須の資格や届け出を紹介します。

食品衛生責任者

キャバクラの開業には、食品衛生責任者の資格取得が不可欠です。この資格は、食品衛生法第51条に基づき、営業者が定めるべき責任者として位置づけられています。食品衛生責任者は、営業者の指示のもと、施設の衛生管理や食品の取り扱いに関する計画の作成、手順書の作成、衛生管理の実施状況の記録・保存、計画や手順書の効果検証と見直しなど、多岐にわたる役割を担います。

資格取得の方法として、一般社団法人東京都食品衛生協会が実施する養成講習会があります。この講習会は、会場集合型とeラーニング型の2種類が提供されており、受講者の都合に合わせて選択可能です。
参考：食品衛生責任者について

防火管理者

収容人数が30人以上の場合は、防火管理者の選任も必要です。防火管理者は、消防計画の作成や防火設備の維持管理、避難訓練の実施など、防火管理業務を適切に遂行する責任者です。

防火管理者には「甲種」と「乙種」の2種類があり、収容人数30人以上かつ延べ床面積300㎡以上収容人数30人以上かつ延べ床面積300㎡以上の場合は「甲種」、収容人数30人以上かつ延べ床面積300㎡未満であれば「乙種」が必要です。

防火管理者の資格を取得するためには、一般財団法人日本防火・防災協会などが実施する講習を受講し、修了する必要があります。甲種防火管理者講習は2日間、乙種防火管理者講習は1日間で行われます。講習の詳細や日程については、一般財団法人日本防火・防災協会の公式ウェブサイトをご確認ください。
参考：防火・防災管理講習

適切な防火管理者を選任し、必要な講習を修了することで、キャバクラの安全な運営が可能となります。

飲食店営業許可

キャバクラを開業する際、飲食物の提供が行われるため、飲食店営業許可の取得が必要です。この許可は、食品衛生法に基づき、店舗所在地を管轄する保健所から交付されます。

営業許可を取得するには、店舗ごとに食品衛生責任者を1名以上配置する必要があります。この資格は、所定の講習を受講することで取得できます。また、厨房の床や壁の材質、手洗い設備の設置、換気設備など、衛生管理上の基準を満たす必要があります。

飲食店営業許可の取得には、申請から許可交付まで通常1～2週間程度かかりますので、早めに準備しておきましょう。
参考：食品関係営業許可申請の手引

風俗営業許可

キャバクラを開業する際には、風俗営業許可の取得が必要です。この許可は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律（風営法）に基づき、公安委員会（警察署）への申請を通じて取得します。
申請には、営業所の所在地を管轄する警察署での手続きが必要で、申請書類の提出や店舗の構造・設備が法令の基準を満たしているかの確認が行われます。
許可の取得には、申請から約2ヶ月程度の期間がかかるため、開業スケジュールを考慮して早めの準備が重要です。また、申請手数料や必要書類の準備も必要となります。

詳細な手続きや必要書類については、警視庁の公式ウェブサイトで確認できます。
参考：風俗営業

開業届

事業を開始した際には、税務署に対して開業届を提出する必要があります。正式名称は「個人事業の開業・廃業等届出書」で、事業開始から1ヶ月以内に提出が求められます。この届出により、税務上の事業者として認定され、青色申告などの申告方法を選択することが可能になります。提出先は、納税地を所轄する税務署です。提出方法や必要書類については、国税庁の公式ウェブサイトで確認できます。
参考：A1-5 個人事業の開業届出・廃業届出等手続｜国税庁

キャバクラを開業する流れとポイント

キャバクラを開業する際には、準備から運営まで多くのステップが必要です。スムーズな開業と安定した運営のために、各ステップで重要なポイントを押さえておくことが大切です。以下に、キャバクラ開業の流れを解説します。

コンセプト決定

キャバクラの成功には、独自のコンセプトが不可欠です。ターゲット層や店舗の雰囲気、提供するサービスなど、他店との差別化を図りながら魅力的なコンセプトを設定しましょう。また、店舗名や内装のスタイル、スタッフの衣装や接客スタイルもコンセプトに合わせて一貫性を持たせることで、印象に残る店舗を目指します。

資金調達

キャバクラの開業には多額の資金が必要です。資金調達方法として、銀行融資や日本政策金融公庫からの融資、クラウドファンディングなどを検討し、自分に合った調達方法を選びます。資金の計画には、初期費用と運転資金の両方を含め、開業後しばらくの間の収支を考慮した準備が重要です。

店舗決定

店舗の立地や規模は、集客力に直結する重要な要素です。ターゲットに合わせたエリア選びや、駅からのアクセス、周辺の集客状況などを考慮して選定しましょう。また、キャバクラには特定の地域で営業制限がある場合があるため、事前に営業可能なエリアかを確認しておくことが大切です。

キャバクラ開業のための店舗探しなら、夜のお店に特化した賃貸店舗物件情報サイト「よるみせナビ」をご利用ください。
よるみせナビ

資格取得・書類提出

キャバクラの営業には、飲食店営業許可や風俗営業許可、食品衛生責任者や防火責任者などの資格や届け出が必要です。これらの資格や許可は取得に時間がかかるため、開業スケジュールを踏まえて早めに準備を進めます。各行政機関への申請に必要な書類や条件を確認し、申請不備がないように注意しましょう。

カラオケ契約

物件が決定したら、キャバクラ開業に向けてカラオケの契約も進めておきましょう。キャバクラでカラオケを導入する際には、契約形態として「購入」と「レンタル」の選択肢があります。

「購入」は、長期的にカラオケ機器を使用する場合に向いており、一度の購入でその後の月々の支払いを抑えることができますが、初期費用が高額になりやすい点に留意が必要です。一方、「レンタル」は、初期費用を抑えながら最新機器を手軽に導入でき、毎月定額での支払いとなるため、開業資金を抑えたい方に適しています。

さらに、業者によっては、設置のサポートや導入後のメンテナンスサービスも提供しており、トラブルが発生した際の迅速な対応が期待できます。キャバクラの営業形態に合わせて、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

カラオケの導入についてご相談があれば、開業サポートも行っている「カラオケの窓口」にご連絡ください。カラオケ契約のみならず、物件選びや開業準備全般についてもトータルサポートいたします。
カラオケの窓口

備品の購入・仕入れ先確保

営業に必要な備品や内装品、設備の準備も欠かせません。テーブルや椅子、照明、音響機器などをコンセプトに合わせて用意し、開業前にすべての設備が揃うように計画を立てて用意していくと良いでしょう。また、ドリンクやフードなどの仕入れ先を確保し、スムーズな仕入れができる体制を整えましょう。

求人募集

キャバクラの開業準備において、求人募集は大変重要なステップです。店舗のイメージやサービスの質を左右するため、コンセプトに合った人材を採用することが求められます。まず、店舗のコンセプトや雰囲気に合ったターゲット層を明確にし、その層に向けた求人情報を作成しましょう。キャストのほかにも、ホールスタッフやバーテンダー、清掃スタッフなど必要な職種を具体的に記載することで、応募者に仕事内容が伝わりやすくなります。

求人は、キャバクラ専門の求人サイトやSNSを活用すると効果的です。また、面接では見た目だけでなく、接客への意欲やコミュニケーション能力を重視し、店舗の雰囲気に合った人材かどうかを確認することが大切です。求人募集を成功させることで、店舗運営がスムーズにスタートし、顧客満足度の向上につながります。

広告・宣伝

キャバクラ開業時の広告・宣伝は、新規顧客を集め、店舗を知ってもらうために欠かせないステップです。まずは、ターゲット層に合わせた宣伝媒体を選ぶことがポイントです。SNSやインターネット広告は、コストを抑えつつ若年層へのアプローチに効果的で、InstagramやX（旧Twitter）で店舗の雰囲気やサービス内容を発信すると良いでしょう。また、キャバクラ専門のポータルサイトや地域のフリーペーパーに掲載することで、来店しやすいエリアの顧客層にアプローチできます。

さらに、オープン記念のキャンペーンや特典を用意して、初回利用者の来店促進を図ると効果的です。リピーターを獲得するためにも、LINEやメールマガジンでの定期的な情報発信を行い、イベント情報や特典を届けましょう。計画的な広告・宣伝で認知度を高め、開業時から安定した集客を目指すことが重要です。

キャバクラ運営を失敗させないコツ

キャバクラを安定して運営するためには、開業後もさまざまな管理や対策が必要です。ここでは、キャバクラ運営を成功させるために押さえておくべきポイントを紹介します。

キャストの採用と管理をしっかり行う

キャバクラの成功には、キャストの採用と管理が大きな鍵を握ります。まず採用においては、店舗のコンセプトやターゲット層に合うキャストを選ぶことが大切です。面接時には、外見の印象だけでなく、接客スキルやコミュニケーション力、やる気も重視すると、店舗の雰囲気に合う人材を採用できます。また、働きやすいシフトや給与体制を整え、キャストが安定して働ける環境を提供することも重要です。

管理面では、キャストとの信頼関係を築き、定期的なコミュニケーションやフォローを欠かさないようにします。さらに、トラブル対応や接客スキル向上のための研修などを取り入れると、キャストの質が高まり、顧客満足度の向上につながります。

キャストの育成も大切

採用したキャストの育成も、店舗運営の成功には欠かせません。キャストには接客スキルやコミュニケーション能力を磨く場を提供し、質の高いサービスを提供できるようサポートしましょう。特に接客マナーやお客様への気配り、営業スキルなどを身につけてもらうことで、顧客満足度が向上し、リピーターの獲得につながります。キャストの成長が店舗の成長にもつながるため、研修や指導の場を設けると効果的です。

集客のためには宣伝・広告が重要

キャバクラは、定期的な集客が売上を支えるため、宣伝や広告活動が欠かせません。インターネット広告やSNS、フリーペーパーなどの媒体を活用し、店舗の魅力を広くアピールしましょう。また、特定のイベントやキャンペーンを打ち出すことで新規客を呼び込み、初来店からリピーターになるような施策を設けることも大切です。地域の競合と差別化を図りながら、常に目新しいプロモーションを展開すると良いでしょう。

開業のために相談できる人がいると安心

キャバクラの運営には、特有のノウハウや業界の知識が求められるため、経験者や専門家のサポートがあると安心です。開業前から運営に至るまでのプロセスで、キャバクラ業界に詳しいアドバイザーや税理士、弁護士といった専門家に相談することで、トラブルの予防や経営の安定化につながります。また、同業の先輩経営者などからの助言や情報共有を通じて、より実践的なノウハウを得ることも成功の鍵です。

キャバクラではカラオケの導入も重要

キャバクラにおけるカラオケの導入は、店舗の雰囲気を盛り上げ、お客様の満足度を高める重要な要素です。カラオケを通じてキャストとお客様が一緒に楽しむことで、リピート率の向上や滞在時間の延長につながります。
効果的にカラオケを活用するためには、適切な機種の選定や契約方法を理解することが大切です。ここでは、カラオケ機種の選び方や契約方法について詳しくご紹介します。

カラオケ機種の選び方

カラオケ機種を選ぶ際には、店舗のコンセプトやお客様の年齢層に合わせた機種を選ぶことが大切です。最新機種を導入することで豊富な楽曲、本音映像や高音質な音響効果を提供でき、若年層から年配層まで幅広いお客様のニーズに応えられます。また、店舗のスペースに応じてスピーカーやモニターの配置も調整し、快適なカラオケ体験を提供できる環境を整えましょう。

カラオケの契約方法

キャバクラでカラオケ機器を導入する際には、購入とレンタルの2つの選択肢があります。
レンタルを利用すると、初期コストを抑えられ、メンテナンスやアフターサポートを業者に任せられるため、手間を軽減できます。また、機種変更がしやすく、店舗のニーズや流行に合わせて柔軟に対応できる点もメリットです。

一方、長期間利用を前提にする場合や、自店舗独自のカラオケ体験を重視したい場合には、購入が適していることもあります。店舗の予算や運営スタイルに合わせて、購入とレンタルのどちらが自店に合っているかを検討すると良いでしょう。

キャバクラでのカラオケ導入ならカラオケの窓口へ

キャバクラのカラオケ導入をご検討中なら、私たちカラオケの窓口にお任せください。お客様のニーズに合わせて、業務用カラオケの販売・レンタルなど、最適なプランをご提案し、コスト管理から設備選定までしっかりサポートいたします。
カラオケの導入だけでなく、開業準備に必要な営業許可申請（深夜酒類提供や飲食店営業許可）や、内装、厨房機器、照明、備品の手配も一括でご相談いただけます。私たちは、開業に向けた業者選定や物件探し以外の多くの手続きをワンストップでサポートし、トータルプロデュースを行います。
また、開業エリアの流行や市場動向などの情報提供も可能です。多くの店舗を手掛けてきた実績を活かし、お客様が安心して開業を進められるよう、最初の一歩から全面的にバックアップいたします。キャバクラのカラオケ導入・開業準備は、ぜひ私たちカラオケの窓口にご相談ください。

まとめ

キャバクラの開業には、資金の確保から資格取得、営業許可申請、店舗準備、スタッフ採用、さらには集客のための宣伝まで、多くのステップが必要です。各ステップをしっかりと計画し、必要な手続きを確実に進めることで、安定した経営基盤が整います。また、カラオケ導入などの設備や集客戦略の工夫により、他店舗との差別化を図ることも可能です。

資金調達やカラオケの導入に関しては、専門の業者に相談することで、効率的に準備を進められるでしょう。キャバクラ経営は業界特有のノウハウが必要なため、信頼できるパートナーやアドバイザーを見つけ、運営の不安を軽減することが成功への近道です。

カラオケの窓口では、キャバクラ開業の手続きや物件探しまで、ワンストップでサポートいたします。キャバクラ開業を考えている方は、ぜひ一度ご相談ください。
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